ブランドについて話していても、どうも伝えたい事とニュアンスが違う。しっくりこないことが多いので、今更ながら、リレオストアの理念やコンセプトについて勝手に解説していきます。
今回はその第四回目、「シンプル」についてです。フワッと “こんな事を考えているんだな” 程度に思っていただけたら嬉しいです。
前回は、憧れの生活環境を提案するべく活動したいというお話をしました。今回は、なぜ提案方法にモノづくりを選択したのかを書いていこうと思います。
先に結論から言うと、“性格” の問題だと思います。
場づくりであったり教育であったり、文化的なことを提案する方法は様々あり、よりダイレクトな表現方法も沢山あるように思います。
その中で、自分が人に直接的な理解を求めたり教示するにはあまりにもおこがましいと思うから、
モノを通して、“こんな考え方がある”、“こんな理想がある”、ということを、何となく感じていただければ十分に嬉しい。
そんな性格なんだと思います。
どんな考え方で活動をしているのか。
卓越した技術で作られる工芸品や、物理と科学を駆使した製品も必要不可欠な世の中だと思います。また、モノそのものが昇華し、アートと呼ばれる価値観も大切だと思います。
リレオストアでは、モノは「必要なコトを成すためのツール」として存在していると考えています。必要なコトとは、日常の行動。食べたり飲んだりすることや、何かをしまったり持ち運んだりすることです。
伝統工芸も大量生産も、物事を簡単にするコトが目的の上で行われていたはずなのに、気づけば物事を簡単に解決する道具づくりを繰り返した後に、行き着いた技術やモノのように見えます。
物事を簡単に解決するための道具づくりが複雑過ぎるのでは、本末転倒ではないだろうか。
無意識の美
そこで、リレオストアがデザインで意識しているのは”無意識の美”です。
コップ1つを例にできるコトを幾つか考えてみます。
水を飲む。花を生ける。ペンを立てる。小物を入れる。
環境が違えばもっと多くの使い道があるかもしれません。
そんな無意識に行う視点の変化や機転のきいた思考が、モノゴトを解決し生活を豊かにしてくれる発想力。生活の中の違和感や、問題を解決する為に使い方や仕組みを考える行為が、リレオストアのデザインだと考えています。
完璧な便利には至らないかもしれませんが、性別や年代を問わずいつまでも新鮮で、ボーダーレスなモノづくりができるのではないか。
そんな探究をしています。
これを “シンプル” という表現にまとめてしまうのです。
これがまた、他のブランドにもよく見かける “シンプル” と少しニュアンスが違う気がして仕方ない。
リレオストアが考える “シンプル” という言葉の真意はどんな事なのか。 皆さんの興味があるかはわかりませんが、もう少し続けてみようと思います。